春といえば桜。
毎年見てるのに、春がくるとまた見たくなるのはなぜでしょう?
桜を愛でて、やっと春が来たと感じる思考回路が日本人のDNAには染みついているのでしょうか?
先日、桜の時期に合わせて東京へ行ってきました。
今年は桜の時期が長くてうれしいけど、この日はとにかく寒くて寒くて・・・。
ガタガタ震えながらの夜桜。
桜もびっくりしてるでしょうね。
でも、すぐに寒くても来てよかったと思えました。
美しい瞬間は逃したくないのです。
隅田川の浅草側から見た景色は、風情ある夜の川に浮かぶ屋形船と、その向こうには金属的な光を放つスカイツリーが見える不思議な風景。
夜は川面に屋形船や街の光が反射して波間がきらめいて、スカイツリーは一本の剣みたいな光を、まだ冷たい東京の夜の空に放っていました。
ちょうど隅田川の両岸の桜の花が見ごろで、等間隔に灯る赤い提灯が、桜の白に近い薄桃色の花びらを、少しだけ色気のある赤い色に染めていました。
夜に浮かぶ赤い提灯は、少し人の心を高揚させますね。
出店があるのは向島側だけで、桜まつりの期間だけ地元の方がおでんや焼きそば、焼き鳥、そしてお酒を並べています。
それがなんだか優しくてあたたかい雰囲気なんですよね。
地元に帰ってきたみたいな、懐かしい空気に包まれた出店の小屋。
夜の闇に浮かんだ灯が心丈夫になる、この雰囲気が好きです。
この日はとくに冷えた夜で、川沿いにおいた椅子に座ってアツアツのおでんとモツ煮で、体の中から温まりました。
桜と東京の景色と、そこに暮らす人。
隅田川の夜桜は格別です。